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【お金持ちは事実】個人資産の6割を高齢者が保有|二極化で貧困も

世の中の一体どこにお金が集まっとるんじゃ~~と日々暮らしていると思うわけですが。

今日の日本では高齢者世帯にお金が集まっていると言われています。

現に、65歳以上で2500万円以上の貯蓄を持つ世帯が約3分の1を占めているのです。

しかし、お金持ちの高齢者だけではないのも事実。

今回は、資料を見ながら日本の高齢者のお財布事情に胸を馳せたいと思います←

老人がお金持ちは事実|相続税から見る貯蓄事情

「老人がお金持ち」は全ての高齢者に該当するわけではありませんが、概ね事実です。

年代別金融資産残高の分布の推移を見れば一目瞭然です。

60歳以上の金融資産残高の保有割合は、1989年に比べて倍増しています。

老人がお金持ちは事実|相続税から見る貯蓄事情

参考:税調第18回総会 資産課税(相続税・贈与税)について 

個人金融資産の総額自体は増加しているものの、20~50代の現役世代で保有する割合は減少しています。

個人金融資産は高齢者に集中している

金額ベースで見ていくと、個人金融資産が高齢者に集中していることが明確です。

個人金融資産は高齢者に集中している

引用:税調第18回総会 資産課税(相続税・贈与税)について 

個人金融資産約1,700兆円のうち、60歳代以上が約6割(約1,000兆円)の資産を保有しています。

ちなみに、50歳以上の個人金融資産は約1,373兆円です。

ここで問題なのが、2014年より1989年の若者の方が個人金融資産を持っているということです。

1989年はバブル真っ只中だったとはいえ、25年経っているのにもかかわらず金融資産額が上がってないって…しんどい~~。

しかも、個人が保有する金融資産額自体は1989年よりも増えているという…。

高齢化により相続による新陳代謝は鈍い

これまで見てきた資料より、高齢化により相続が若い世代へまわってこないことが読み取れます。

60代になって、親の資産を相続するパターンですね。

いわゆる「老老相続」というやつです。

相続税の申告による被相続人(資産を渡す人)の年齢構成比を見てみましょう。

高齢化により相続による新陳代謝は鈍い

引用:税調第18回総会 資産課税(相続税・贈与税)について 

2016年時点で、80歳以上の被相続者の割合が約70%です。

被相続者の年齢を70歳以上まで広げると、約86%と被相続者の大半を占めることになります。

被相続者の年齢が70・80歳以上であれば、子どもの年齢は40・50歳以上であると推測できます。

このことから、相続だと20・30代の若い世代にお金がまわってこないのです。

暦年贈与などの方法はあるものの、高齢者内でお金が循環している状況があることから、「老人はお金持ち」という認識が広がったといえます。

高齢者の貯蓄の格差は深刻

「老人がお金を持っている」のは事実である一方で、貧困にあえいでいる高齢者もいます。

二人以上の世帯で、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布を見ていきましょう。

高齢者の貯蓄の格差は深刻

4,000万円以上貯蓄している世帯が15%いる一方で、100万円未満の世帯が5%を超えています。

また、貯蓄が1,000万円未満の世帯を合算すると37.10%、1,000~2,000万の世帯は20.9%です。

貯蓄2,000万円以上の世帯は41.3%と、貯蓄高が二極化していることがわかります。

つまり、お金持ちだと言われることの多い高齢者でも、貧困にあえいでいる人の割合は決して少なくないのです。

生活保護から見る高齢者の貧困

生活保護受給についての統計から高齢者の貧困について見ていきましょう。

<生活保護の受給者と世帯数>

平成26年度(確報値)平成29年2月(速報値)
受給者数2,165,895 人2,141,881 人
受給世帯1,612,340 世帯1,638,944 世帯

受給者数は2015年3月がピークで、減少傾向にあります。

生活保護を受けている世代は65歳以上が半数近く

受給者数は減少傾向であるものの、65歳以上の高齢者は増加しています。

被保護人員のうち、全体の45.5%は65歳以上です。

生活保護を受けている世代は65歳以上が半数近く

引用:生活保護制度の現状について

他の世代だと需給割合が横ばいなのに対し、65歳以上は右肩上がりです。

母子・病障世帯の受給率は微減・高齢者は微増

母子・病障家庭といった生活保護世帯の特徴で分類した割合を見ていきましょう。

母子・病障世帯の受給率は微減・高齢者は微増

引用:生活保護制度の現状について

平成23年度以前は福祉行政報告例、平成24年度以降は被保護者調査(平成27年度以降は速報値)のため、合算したときに100%になりません。

世帯類型別でみても、高齢者世帯は増加傾向です。

高齢者が爆増すれば貧困にあえぐ人も増える

高齢者の分母が大きくなれば、必然的に生活保護を受ける人も増加します。

2025年に団塊の世代が後期高齢者に突入していくにあたり、貧困にあえいでいる高齢者も爆増するかもしれません。

自分の親に仕送りしながら生活を営む現役世代は今でも存在しますが、今後増えていく可能性もあります。

すべての高齢者がリッチなわけではなく、貧困にあえいでいる層は増加傾向といえます。

つまり、高齢者のなかで上流と下流に二極化しているのです。

まとめ

高齢者が他の世代と比べて、お金持ちであることは事実です。

2014年時点で、日本人の個人金融資産のうち、約6割近くを60歳以上の人が占めています。

一方で、高齢者の貧困も重要な課題です。

若い世代は高齢者を支えつつ、自分の老後のために資産を形成しなくてはなりません。

NISAやiDeCoを使って効率良く資産形成していきましょう。

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